経済軸
経済的右派
政府の介入は資源配分をゆがめ、意欲を弱めるため、市場の自律的な調整に任せたほうがよいと考えます。
この立場は何を主張するのか
経済的右派が市場を支持するのは、市場を完全な制度だと考えるからではなく、代わりに示される政府の介入のほうがより頻繁に失敗すると考えるからです。どの産業にいくら投じるべきか、どの価格が妥当なのかは誰にも前もってわからず、散らばった判断が価格を通じて集まる過程が、それでもまだましな方法だという見方です。また、政府が介入する権限をもてば、その権限を得るための働きかけが生まれ、資源が生産ではなく利権の追求に流れていくと考えます。税と規制を軽くすれば投資と雇用が増え、結果として全体の所得が上がるというのが中心的な主張です。
中心的な主張
- 価格は散らばった情報を集める仕組みであり、政府がそれを代わりに計算できるという前提は現実には成り立ちにくいものです。
- 税率と規制が軽いほど投資と起業の意欲が高まり、その結果として雇用と所得が増えます。
- 政府が配分の権限をもつほど、その権限を得るための働きかけが増え、資源が生産の外へ漏れていきます。
- 財政赤字と国債は結局のところ将来世代の負担なので、支出の拡大には厳しい基準が必要です。
代表的な政策の方向
- 法人税・所得税の引き下げと税制の簡素化
- 参入規制の緩和、公企業の民営化、競争の導入
- 雇用・解雇の柔軟化と労働市場規制の緩和
- 福祉の選別的な給付と、財政ルールによる支出の抑制
よく寄せられる批判
- 減税の効果が投資につながらず、資産価格の上昇にとどまりうるという実証的な反論があります。
- 医療や教育のように情報の非対称性が大きい領域では、市場は効率的に働かないという指摘があります。
- 規制の緩和が、環境汚染や金融危機のように費用が社会全体に転嫁される結果を招きうるという批判があります。
- 雇用の柔軟化は企業の調整費用を下げますが、その危険を個人が肩代わりすることになるという反論があります。
よくある誤解
- 貧困に無関心だという誤解があります。多くは成長こそ貧困を減らす最も確実な道だと考えており、支援そのものより支援のやり方と対象の選び方を問題にします。
- 規制をすべてなくそうという立場として読まれることがあります。財産権の保護や契約の執行のように、市場が働くために欠かせないルールはむしろ重視します。
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このページは特定の立場を支持も否定もしません。それぞれの立場は、その立場を支持する人自身が説明するかたちで記述し、批判もすべての立場に同じ比重で載せています。政治的な立場は、正しいか間違っているかというより、何をより重く見るかの違いであることが少なくありません。